TOTO・喜多村社長、原材料費や物流費高騰受け10月から住設機器値上げ表明

TOTO・喜多村社長、原材料費や物流費高騰受け10月から住設機器値上げ表明

4~7%程度、クリナップとの共同配送など企業努力も継続と強調

TOTOの喜多村円社長は4月26日、都内の東京汐留事業所内で開いた2019年3月期の決算説明会で、原材料価格や物流費など諸費用の高騰を受け、住宅設備機器の希望小売価格を引き上げることを明らかにした。

対象は今年10月1日受注分からで、衛生陶器や温水洗浄便座「ウォシュレット」、水栓金具、ユニットバスなど。引き上げの幅は商品によって異なるが、4~7%程度の間となっている。本格的な値上げは06、07年に相次いで実施して以来、12年ぶりとなる。


決算説明会に出席した喜多村社長

喜多村社長は物流費の高騰について「何とか値上げせず、コストダウンで吸収していきたいとの思いでずっとやってきた。国内は売り上げが伸びれば利益も増えるという体質でやれてきたが、ここ3年くらいは売り上げが増えても逆に利益が減っていくというような、コストアップが非常に大きくなってきた。昨年も価格上昇を抑えたいと頑張ってきたが、非常に難しいところまで来ている」と苦しい胸の内を明かした。

同時に「企業努力は当然続けていく。コストダウンの取り組みを緩めるつもりはない」と語り、クリナップとの共同配送などの施策を継続していく姿勢を強調した。

(藤原秀行)

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