成田空港会社、バイオ燃料のリニューアブルディーゼルを消防車など特殊車両に導入

成田空港会社、バイオ燃料のリニューアブルディーゼルを消防車など特殊車両に導入

脱炭素加速、年間ベースでCO2排出20t削減見込む

成田国際空港会社(NAA)は2月29日、環境負荷が低いバイオ燃料のリニューアブルディーゼル(RD)を、3月4日から消防車など空港内の特殊車両に導入する実証実験を始めると発表した。

RDは廃食油などを原料として同じく環境負荷の低い航空燃料(SAF)を製造する際、副産物として生まれる。消防法などで軽油と同等の取り扱いが可能で、3カ月以上の長期保存もできるといったメリットがある。積極的に採用することで、空港特殊車両の脱炭素化を加速させるのが狙い。


空港内の消防車(プレスリリースより引用)

NAAは特殊車両で同等のEV(電気自動車)がまだ開発されていない場合などに、改造不要で燃料のみをRDへ入れ替えることで、既存の車両機能を維持したまま約90%のCO2排出量削減が可能になるとみている。

まずNAAとグループ会社が運用している消防車、給水車、医療用機材搬送車、給油ローリー車の計4台にRDを採用。車両への影響や安定したRD供給の在り方などを見極める。

導入量は月当たり約1000リットルを想定しており、NAAは年間ベースで約20tのCO2削減につながると見込んでいる。

2024年度以降、空港内の軽油車両全体にRDを広げ、年間約1万tのCO2削減を図る構えだ。

(藤原秀行)

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