自工会、日産の下請け法違反で会員企業を緊急調査へ

自工会、日産の下請け法違反で会員企業を緊急調査へ

片山会長が表明、公取委の要請踏まえ

日本自動車工業会(自工会)の片山正則会長(いすゞ自動車)は3月22日の記者会見で、日産自動車が公正取引委員会から下請け企業に対して原価低減と称し代金を不当に減らした行為が下請け法違反に該当するとして、再発防止の勧告を受けたのに伴い、自工会としても対応を強化する考えを表明した。

公取委は勧告を出した際、自工会に対しても再発防止を要請していた。

片山会長は、日産自動車に加えて、トヨタ自動車グループのダイハツ工業など自動車関連業界で相次ぎ不正が発覚していることについて「深く反省している」と謝罪。

「(公取委の)要請を重く受け止めている」と語り、自工会内の「サプライチェーン委員会」を中心に、会員企業が独占禁止法や下請け法などの関連法令を順守しているかどうか緊急調査を進めることを明らかにした。

併せて、会員企業が下請け企業とコスト上昇分の取引価格への転嫁について適切に交渉するよう徹底することも求める姿勢を明示した。

公取委によれば、日産自動車が減額したのは下請け企業36社で総額約30億2400万円に上り、下請け代金の不当な減額として認定した金額では過去最大という。

(藤原秀行)

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