宇佐美鉱油、中古車販売のグッドスピードに1回目のTOB開始へ

宇佐美鉱油、中古車販売のグッドスピードに1回目のTOB開始へ

まず筆頭株主の加藤社長対象、カーライフ事業伸ばす考え

ガソリンスタンド運営大手の宇佐美鉱油は4月10日、中古車販売のグッドスピードにTOB(株式公開買い付け)を4月11日から5月13日まで実施すると発表した。

TOBの方針自体は3月に開示済み。グッドスピード経営陣はTOBに賛同、株主に応じるよう推奨している。

グッドスピードは不適切な会計を続けていたことが判明、信用低下で業績が急激に悪化しているため、宇佐美鉱油をスポンサーに得て、再建を急ぎたい考え。

宇佐美鉱油は最終的にグッドスピードを完全子会社化することを視野に入れている。脱炭素の潮流が強まり、長期的には燃料油の需要が伸びることを期待しづらいため、新たな収益源として車検や修理、カー用品販売などのカーライフ事業を伸ばしていくことを目指しており、グッドスピードを傘下に収めて同事業の基盤強化を図る。

TOBは2回に分けて実施する予定で、1回目はまずグッドスピード筆頭株主の加藤久統社長を対象に行い、同社長が保有するグッドスピード株式約24%を取得したい考え。同社長はTOBに応じる方針という。

2回目のTOBは残りの株主向けにあらためて実施、応募を呼び掛ける。

(藤原秀行)

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