AZ-COM丸和がC&FロジへのTOBを5月2日開始へ、全株取得目指す方針維持★続報

AZ-COM丸和がC&FロジへのTOBを5月2日開始へ、全株取得目指す方針維持★続報

明確な同意得ず、対立激化の恐れも

AZ-COM丸和ホールディングスは5月1日、既に実施の意向を発表していたC&FロジホールディングスへのTOB(株式公開買い付け)を5月2日に開始すると発表した。期間は6月17日までの約1カ月半。

AZ-COM丸和は最終的にC&Fロジの自己所有分などを除いた全株式の取得を目指しており、買収することで低温物流のネットワークを傘下に収め、C&Fロジと連携して食品・小売業界向けの3PL事業などを強化したい考え。

ただ、C&FロジはTOB開始を少なくとも5月末まで延期するよう再度AZ-COM丸和に求めるなど、TOBに慎重な姿勢を示しており、明確な同意を得ないままTOBに突入する。

C&Fロジは5月1日、TOB発表を受け、TOBの内容などを分析した上で賛同するかどうかの考え方をあらためて株主に案内するとの趣旨のコメントを発表。自社の株主にTOBへ応じるよう推奨するかどうかは明確に示さなかった。

C&Fロジは複数の第三者からホワイトナイト(友好的な買収)の提案を受けていることを示唆しており、TOB開始延長が聞き入れられない場合はAZ-COM丸和への対抗措置を検討する姿勢を見せている。今後、C&Fロジとの対立が激化する恐れがある。

C&Fロジはマルハニチロや協同乳業、農林中央金庫などが大株主に名前を連ねており、今後はTOBに各社が応じるかどうかが焦点となる。

TOBは1株当たり3000円で実施。5月1日のC&Fロジの株価終値の3315円を下回っている。全株式の取得を目指すため、AZ-COM丸和は取得の上限を設けれいない。下限は約1081万株と設定している。

(藤原秀行)

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