【独自取材】自動搬送ロボット、日本の宅配市場に強い期待

【独自取材】自動搬送ロボット、日本の宅配市場に強い期待

米スタートアップ企業マーブルのピーターソンCEOが表明

米国でロボット開発を手掛けているスタートアップ企業マーブルのケビン・ピーターソン共同創業者兼CEO(最高経営責任者)は5月16日、ロジビズ・オンラインの取材に応じた。

ピーターソン氏は、実用化に向けた取り組みを進めている自動搬送ロボット「Marble(マーブル)」に関し、日本では建物内の郵便物配送などの用途に加え、宅配業務にとっても非常に有効と自信を示し、日本の宅配市場への本格参入に強い期待を表明した。


記者会見で三菱地所との連携の狙いなどを解説するピーターソン氏

マーブルは2015年創設。食料品や日用雑貨といった荷物を積み込んで個人宅などに自動配送することを想定してロボットを開発、米国のサンフランシスコで実証実験を展開し、成果を挙げている。

三菱地所は同日、東京・丸の内に開発したオフィスビル内でマーブルを自律走行させる実証実験を行った。三菱地所は「屋外と屋内双方での自律走行をシームレスに行うことができる世界最高レベルの自動運搬ロボット。屋内を起点とした商品の配送や、将来的に公道を経由して複数の建物間を自律走行し、無人でのエリア物流の実現に寄与することが期待される」と高く評価している。

ピーターソン氏は三菱地所とタッグを組んだ背景として「非常に優良な不動産を数多く保有しており、特に高層ビルはエレベーターを有している。当社にとって最適なパートナーだ」と説明。マーブルがエレベーターと連携して異なるフロア間を自律移動し、オフィスビルなどの建物内でより多くの人々に荷物を届けられるようにすることに意欲をのぞかせた。

日本での事業展開については、現状では公道走行が不可能だが「2年後くらいには(規制緩和で)ラストワンマイルで使えるようになるのではないか。もしかしたらもっと早くなる可能性もある」と予想。

「都市部が過密状態にある日本の方が米国よりさらに良い市場といえるかもしれない。不動産デベロッパーに加えて物流事業者の方々とも対話をしていきたい」と語った。

「物流は100年前から変わっていない」

ピーターソン氏はこれより先、実証実験公開に際して行った記者会見で「物流の世界は100年前からほとんど技術的に変わっていない。100年前に人間と自動車と(さまざまな書類を挟む)クリップボードでやっていた作業は、今も同じことを続けている」と指摘。

「世の中はeコマースやオンデマンドでますます発展しているのに物流自体が発展していないのは問題だ」との認識を明らかにした。その上で「ラストワンマイルの部分は都市部で渋滞などの課題がある。ロボットでぜひとも解決していきたい」と本格稼働実現への意気込みを語った。


実証実験を行ったマーブル

(藤原秀行)

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