名古屋は今年2月稼働、自動化に積極的投資
AZ-COM丸和ホールディングスは5月13日に公表した2024年3月期決算説明資料で、中核の医薬・医療物流事業で、主要取引先の大手ドラッグストアの業容拡大に対応するため、今年2月に名古屋市内で新たな物流拠点「アズコムMC名古屋センター」の稼働をスタートさせたことを明らかにした。
同センターは傘下の丸和運輸機関が運営し、延床面積は約1万坪。最新鋭の入出庫自動化設備「マルチシャトル」を導入しており、業務の生産性向上と省人化を進め、店舗への配送効率化につなげる計画。
「アズコムMC名古屋センター」が入る建物の全景
AZ-COM丸和は建物の詳細を開示していないが、ラサール不動産投資顧問と東急不動産、NIPPOの3社が共同開発し、昨年7月に竣工した大規模なマルチテナント型物流施設「ロジポート名古屋」の一角を賃借している。
AZ-COM丸和はさらに、九州エリアのドラッグストア向け物流基盤強化のため、2025年2月に「MC福岡センター」を開設する計画も公表した。延べ床面積は約1万3000坪を想定しており、「2024年問題」に対応した業務効率化のため、AIやロボットといった先進技術を積極的に取り入れる方向。
「MC福岡センター」のイメージ(いずれも決算説明資料より引用)
併せて、既に公表している、埼玉県松伏町で開発を進めているグループの大型物流拠点について、首都圏の大規模災害時に食料などを供給できるようにする基地として活用する構想を進めていることも紹介した。
(藤原秀行)