物流に負荷掛けず生活の利便性向上サポート
ワタミとローソンの両社は7月10日、ワタミが運営する食事宅配サービス「ワタミの宅食」利用者に向け、“ご用聞きサービス”の実証実験を埼玉県越谷市で7月16日から8月28日まで実施すると発表した。
70代以上が7割を占める「ワタミの宅食」利用者に、日替わり弁当や総菜に加えてローソンの商品も届けることで、物流の負荷を大きく増やすことなく便利で快適な生活をするためのサポートを実現したい考え。
両社は今年4月から、東京都と埼玉県の一部エリアで、ローソンの商品配送車両の非稼働時間を活用して、「ワタミの宅食」商品を製造工場から営業所まで配送する協業を開始した。さらに協力関係を深めるため、「ワタミの宅食」で宅配を担っている“まごころスタッフ”が、利用者に毎週日替わり弁当や総菜などを配達する際、ローソン商品の注文を聞き、次回以降の商品配達時に、一緒にローソンの商品を持参する。
「ワタミの宅食」は健康に配慮した日替わり弁当や総菜約24万食/日(平日)を全国(北海道、青森、岩手、秋田、鳥取、沖縄除く)の高齢者に届けている。同じ地域に住む“まごころスタッフ”が1軒ずつ毎日決まった時間帯に「手渡し」を基本に配達している。
ローソンは実店舗以外にデリバリーや移動販売を活用した商品の販売に注力。デリバリーについてはUber Eats、出前館、menu、Woltなどのプラットフォームを導入し、現在47都道府県の約6800店舗で実施している。併せて、移動販売は高齢者施設や事業所などの買い物が困難な地域を中心に全国35都道府県の約100店舗で実施している。
両社の取り組みを一緒にすることで、「ワタミの宅食」を利用している高齢者へより安心して商品を届けられる体制の整備を目指す。
<取り組み内容>
・実施期間:7月16日(火)~8月28日(水) 週に1度注文を聞き、翌週にお届け
・対象エリアおよび規模:越谷市内の利用者約700名
・注文可能商品:2Lのペットボトル飲料、菓子、調味料、日用品など約50品目(重たいものや生活必需品を中心に選定)
(藤原秀行)