損保ジャパンと日新、リターナブル物流容器専用保険を開発

損保ジャパンと日新、リターナブル物流容器専用保険を開発

紛失などサポート、導入促進図る

損害保険ジャパンと日新は7月12日、日新が提供するリターナブル物流容器の導入支援ソリューション「HACO Lab.」(ハコラボ)を対象とした専用の損害保険を共同で開発したと発表した。

新保険はハコラボから取得する在庫管理や位置情報、拠点に関わるデータを保険設計・開発・契約の改善、および事故対応や事故防止に活用する。両社によると、輸出入で使われるリターナブル物流容器(RTI)に関するデータを保険と連動させるサービスは国内初という。

繰り返し使用が可能なRTIは環境負荷低減のため物流業界で注目されているものの、導入から運用に至るまでの間にデータ登録など煩雑な手続きが多い上に、日々の個体管理など多くの手間を要するのがデメリットだった。RTIの紛失や滞留も課題となっている。

ハコラボは顧客の製品特性に合わせたRTI開発から、個体管理、静脈物流を含めたグローバル規模での運用まで、トータルでサポート。物流コストやCO2排出量の削減に貢献する環境負荷が低い循環型の物流を提案している。

ハコラボが提供するRTI管理システムは、入出荷作業や拠点間移動の実績を自動認識技術で記録し、クラウド型管理システムでリアルタイムな情報を一元的に管理することが可能。り容器管理コストや作業負荷を削減し、顧客が本来業務へリソースを集中できるよう後押ししている。

企業が物流容器のリターナブル化を検討する際、紛失時の容器代を懸念し、採用を断念することもあるという声を踏まえ、保険を活用したソリューションの提供に踏み切る。

ハコラボ専用保険は破損、紛失や盗難のリスクに対応。輸配送途中に加え、納品先からの未回収分(紛失や盗難等に関わるリスク)も補償対象となるため、RTI導入の障壁を下げられると見込む。

万が一の事故の際も紛失や盗難のデータを取得することができるのに加え、事故削減にもつながると想定。今まで追跡できなかった紛失のデータを取得することで回収・発見の可能性を高められるとみている。


(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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