24年度中に共同物流促進など対策取りまとめ目指す
北海道の企業や教育機関、経済団体などが参加している「北海道半導体人材育成等推進協議会」は7月18日、札幌市内で会合を開き、2024年度の事業計画を取りまとめた。
この中で、北海道に半導体関連産業を集積する上で物流が課題になっているとの指摘が関係者から多く出ているのを踏まえ、道内の半導体関連産業の物流に関する現状・課題を調査する方針を確認した。
併せて、物流の課題解決策を議論する検討会を新たに設けることでも一致した。今年9月ごろをめどに初会合を開き、24年度中に具体的な対策を取りまとめたい考え。
検討会は半導体・電子デバイスメーカーや物流企業、行政・業界団体など10機関程度が参加する方向で準備を進めている。調査結果を踏まえて対応を議論する。
具体的には、半導体の製造に不可欠な原材料などを本州から調達する場合、危険物とみなされる薬剤は本州と北海道を結ぶ青函トンネルを通過できないことなどから輸送のリードタイムが長くなる点について、対応を協議する見通し。「2024年問題」やトラックドライバー不足を踏まえ、共同物流を促進することも議題に上るとみられる。
(藤原秀行)