全国11カ所目、住民向けフードデリバリーや買い物代行提供へ
エアロネクストと子会社のNEXT DELIVERY、電通北海道の3社は7月26日、北海道新十津川町で、ドローンなどの技術を活用し商品配送などを展開する新スマート物流「SkyHub(スカイハブ)」のサービス開始に際し、7月25日に現地でサービスの商品保管・出荷拠点となるドローンデポの開所式を実施したと発表した。
3社と新十津川町は今年1月、「ドローンのまちづくりに関する連携協定」を締結済み。国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を活用した「新十津川町ドローンプロジェクト」の一環として、ドローン配送と陸上輸送を組み合わせた新スマート物流のSkyHubを展開する。
SkyHub事業とドローン運航事業を行うNEXT DELIVERYを主体に、町内の事業者と連携しながら、8月1日からフードデリバリーサービス、買い物代行などのサービスを展開する予定。
SkyHubが社会実装の段階に入った自治体は新十津川町で全国11カ所目。
開所式では配送サービスの一つとして計画している、しんとつかわキャンプフィールドへの食材配送を、実際のドローン配送で使用する物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」を使用したデモフライトを公開した。
物流専用ドローンAirTruckがキャンプ場で荷物を置き配する様子 (しんとつかわキャンプフィールド)
フードデリバリーサービス「SkyHub Eats」(スカイハブイーツ)は新十津川町の提携飲食店の料理をドローン便と軽車両を使った「おクルマ便」のいずれかで届ける。料金は配送料200円(税込み)とサービス料(商品代金の10%程度)を想定している。
一方、地域の商店と連携した買物代行サービス「SkyHub Delivery」(スカイハブ・デリバリー)はSkyHubのECサイトで購入した地域の商店やスーパーなどの商品が、希望日時に個宅に届く。
7月25日のデモフライトは、計画している配送サービス内容に沿って、新十津川町 農村環境改善センター みらいえからしんとつかわキャンプフィールドまでの片道約5.16㎞を約11 分で、地域の商店「ヴルストよしだ」のソーセージ、「大畠精肉店」のジンギスカンなどをセットにしたBBQセットを、エアロネクストが物流用途に特化してゼロから開発した可搬重量(ペイロード)最大5kg、最大飛行距離20kmの物流専用ドローンAirTruckを使用して配送した。
今回ドローン配送した地域商店の食料品をセットにしたBBQセットとAirTruck専用箱
(藤原秀行)※いずれもエアロネクスト提供