株式10%取得、販路拡大図る
チェーン居酒屋「東方見聞録」などを運営しているSANKO MARKETING FOODS(サンコーマーケティングフーズ)は7月29日、水産物卸の津田食品(千葉市)と、双方の販路拡大や調達力強化に向け、資本・業務提携契約を同日付で締結したと発表した。
SANKO MARKETING FOODSグループは自らが漁船を持つ漁業者として魚を獲り、低利用や未利用の魚、廃棄部位などを活用した独自の商品を開発、飲食店で提供したり小売事業者として販売したりしている。
津田食品は千葉市地方卸売市場内に本社を構え、同市場内で仲卸として営業する中、主に地元の千葉エリアで販路を有している上、自社グループで物流機能を保有し、40有余年にわたり水産商品をはじめとした各種食料品を、特に千葉エリア内の小売店・量販店・消費者に対して供給してきた。
提携により、SANKO MARKETING FOODSが持つ沼津・下田・浜松・豊洲の水産商品を中心とした調達リソースや各所飲食店・小売店の販路と、津田食品が備える千葉エリアなどの販路・物流機能を組み合わせ、それぞれの収益アップにつなげていきたい考え。
同日付でSANKO MARKETING FOODSが津田食品の株式10%を取得した。具体的な取得額は開示していない。
SANKO MARKETING FOODSは津田食品との業務提携を受け、千葉中央市場から仕入れた千葉県産の食材(イイダコ、ハマグリなど)を販売するほか、グループ直営店舗で活用することで、消費者により良い食体験を提供することを目指す。
津田食品の物流機能を活用することで、これまで流通網が手薄だった千葉エリアをはじめとする関東での新たな物流ルートを獲得、販路の拡大につなげたい考え。
(藤原秀行)