奨学金の代理返還や学費支援など
三井E&Sは8月9日、文部科学省の産業界に対する要請に応じ、社員を対象とした博士人材向け支援制度を導入すると発表した。2025年度に制度運用を始める。
日本では年々博士課程進学者が減っており、科学技術力の低下が危惧されている。
技術開発を担う博士人材をはじめとする高度専門人材の育成・支援は、自社の事業競争力を高めるとともに、日本の科学技術力や国際競争力の向上にもつながると判断。新制度の設立を決めた。
具体的には、博士号取得者として2025年4月以降に入社した常用社員を対象に、博士後期課程在籍時に取得していた代理返還制度の適用のある返還型奨学金について、同社が代理返還を担う。
また、博士号取得支援制度も採用。25年度の募集時点で2年以上在籍している常用社員に向け、最大で年間100万円(入学金含む)の学費を支援するほか、週1日学習日を確保するため週4日勤務を可能とする配慮も施す。
人材多様性確保への取り組みを進めるとともに、社員のキャリアアップ支援にも積極的に取り組む。
(藤原秀行)