日立と日立物流が6月からタイで車両のシェアリングサービス

日立と日立物流が6月からタイで車両のシェアリングサービス

AI活用の最適配車で共同物流など輸送効率化に貢献へ

日立物流と日立製作所は5月29日、タイでトラックのシェアリングサービスを6月から開始すると発表した。

荷主企業の輸送オーダーにマッチした車両を手配してコスト低減や納期短縮を支援。現地のメーカーや流通事業者、日立グループを含む荷主企業および幅広い輸配送事業者にサービス提供を行い、2023年度までにトラック2万1000台の利用と年間80億円の売上高を目指す。


車両シェアリングサービスの概念図(日立物流提供)※クリックで拡大

事業では日立のASEAN地域統括会社「日立アジア・タイランド」と日立物流の現地子会社「日立物流タイランド」が、日立の AI(人工知能)を活用したソリューション「Hitachi Digital Solution for Logistics/配送最適化サービス」ならびに日立物流の運行管理システムを連携させることで最適配車を行う。

稼働中のトラックやコンテナ車の運行状況、空車などの情報を統合的に管理するとともに、データ解析エンジンによって荷主企業が依頼する集荷地点に一番近い空車予定情報を検索。車両のサイズや温度管理などの制約条件、スコアリングしたドライバーの評価情報、交通情報などを組み合わせてマッチングすることで最適なタイミング・条件の配車を実現する。

これにより輸配送が完了した後の空車回送を有効利用できるほか、集荷・納品拠点が近い異なる荷主企業の共同物流を導くことで輸送コストの低減と納期短縮に加え、輸配送事業者への最適な配車指示によってドライバーの労働時間や燃料代などの削減に貢献していく。

両社は今年1~3月にユニ・チャームの輸出入コンテナに同サービスを適用してラウンドユースを従来の15%から30%まで向上できたことから、ユニ・チャームと現地のサイアム・日立エレベーターおよび日立インダストリアル・テクノロジーをファーストユーザーに4 月からサービスを先行開始した。今後は荷主企業および輸配送事業者向けのオープンサービスとしてコンテナ輸送からトラック輸送に順次サービス範囲を拡大する。

経済成長が続くタイでは貨物量や車両数の増加に伴い慢性的な交通渋滞、交通事故の多発、排気ガスによる大気汚染、ドライバー不足、物流コスト上昇などが深刻な社会課題となっている。これを受け現地政府は物流コストを国内総生産(GDP)比で16年の約14%から21年までに12%へ低減すべく、国を挙げて物流の効率化に取り組む姿勢を打ち出している。

同サービスを通じてタイで物流のデジタルイノベーションを実現するとともに、物流の最適化・効率化を通じて交通渋滞や大気汚染といった社会問題の改善・解消にも寄与していく考え。

(鳥羽俊一)

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