NXグループ、AIとロボット活用したスマート農業展開のAGRISTに出資

NXグループ、AIとロボット活用したスマート農業展開のAGRISTに出資

食料システムの課題解決支援図る

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は10月7日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のNXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合を通じ、AIとロボットを活用したスマート農業パッケージを販売するスタートアップのAGRIST(アグリスト、宮崎県新富町)に出資することを決めたと発表した。9月30日付で資本・業務提携契約を締結した。

AGRISTはテクノロジーで農業課題を解決することを目指している。収穫ロボットやソフトウェアの開発によるテクノロジーを活用した次世代農業を実現することで、高齢化や就農者減といった農業の抱える課題と世界の食料問題の解決、世界のウェルビーイング普及を後押ししようと努めている。

生産から流通、加工、販売に至るまでの各段階でデジタル技術を活用し、スマート農業を推進するAGRISTに出資することで、世界と日本の農業食料システム課題解決に取り組みたい考え。

具体的には、山梨県北杜市で、パクチーやほうれん草などの葉物野菜を中心とした農作物を生産している「NXアグリグロウ」の農場で、AGRISTのAIを活用した環境制御技術に基づくスマート農業DXを実践、生産性向上技術の確立を図る。

また、北海道や九州など、日本各地の地方自治体と連携し、農業に関する共同実証プロジェクトを推進する。DXを活用した収量予測に基づく物流効率化や最適な出荷先の選定など、スマート農業時代におけるロジスティクスサービスの在り方を検証する。

AGRISTは今後、米国や中国、インド、アフリカなどへの事業展開を予定している。自動収穫ロボットの輸出や、海外現地における物流・流通でNXグループのグローバルネットワークを活用し、世界の農業課題の解決を促進していく構え。

(藤原秀行)

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