三重・菰野町の新拠点活用し、全国に輸配送サービス提供
山九の瀬良倫物流事業本部3PL企画営業担当部長と有地貴史四日市支店長、時田淳四日市支店北勢物流グループマネージャーは10月1日、三重県菰野町で同社の新たな危険物倉庫「北勢第3物流センター」をメディアに公開したのに併せて、現地で記者会見した。
瀬良氏らは、今回新設したセンターが首都圏と阪神の中間に位置しているという地の利を生かし、両エリアをつなぐ拠点として運用し、全国に危険物の輸配送などのサービスを提供していく考えを示した。
また、旺盛な保管需要に応えるため、菰野町のエリアや四日市コンビナート周辺、名古屋港など東海エリアで新たな危険物倉庫開発の機会を探るとともに、首都圏でも新たな倉庫の開発を検討していることを明らかにした。
「北勢第3物流センター」は危険物倉庫4棟から成る
瀬良氏は、山九が2023年にハコベルへ出資したことに触れ「中・小口の危険物をハコベルの車両を使い混載輸送するサービスを始めている」と説明。危険物輸送の規制が強まっていることに対応、輸配送手段の確立に努めていることをアピールした。
また、「(東西日本の)両端を担う間の部分が物流機能としてどうしても必要。菰野町は阪神と首都圏をつなぐノードのような役割を持っており、日本全国で均一なサービスを提供できる」と強調した。
瀬良氏
有地氏は、四日市コンビナートに拠点を置くメーカーなどからの中間財の保管需要に対応することが新拠点のメーンの役割と指摘した上で「完成品を保管してくださいというご要望があれば当然置くし、原料でも対応する」と語り、幅広い需要をカバーしていくことに強い意欲を見せた。
有地氏
時田氏は近隣に位置する既存の「北勢第1」「北勢第2」の2拠点が四日市コンビナートを中心に三重、愛知、滋賀各県の門前倉庫の役割をずっと担ってきていたと経緯を解説。「そのニーズの高さにさらにお答えするのが1つの役割。国内のストックポイントとして、 全国配送にも対応できる。高速道路のインターチェンジへのアクセスが良好だ」と述べた。
時田氏
(藤原秀行)