25年2月下旬めど、株式上場へ準備
セブン&アイ・ホールディングスは10月10日、食品スーパーや外食などコンビニ以外の事業を統括する中間持ち株会社「ヨーク・ホールディングス」を10月11日付で設立すると発表した。
併せて、セブン&アイの社名を2025年に「セブンーイレブン・コーポレーション(仮称)」に変更する方針も明らかにした。
セブン&アイはカナダの流通大手アリマンタシォン・クシュタールから約7兆円で買収の提案を受けている。コンビニに経営資源を集中させ、企業価値を高めることで提案に対抗する狙いがあるとみられる。
中間持ち株会社は25年2月下旬をめどに、同社の下にイトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ロフト、赤ちゃん本舗、ファミリーレストラン「デニーズ」を手掛けるセブン&アイ・フードシステムズといった主要7社を含むグループ31社が収まる予定。
セブン&アイは今年4月、食品スーパーなどの事業を上場させる検討を開始する方針を表明しており、今回の中間持ち株会社設立もその一環と説明している。
中間持ち株会社は当初、セブン&アイの100%子会社として運営するが、外部からの出資を受け入れるなどしてセブン&アイの持ち株比率を下げ、持ち分法適用会社化する予定。外部資本の力を借りて再建を進める。グループの物流体制も大きく変わりそうだ。
(藤原秀行)