30年までに1000台程度で実現目指す
SBSホールディングスは11月19日、中国系のEV開発大手IAT(愛知県岡崎市)、樹脂成形や物流機器を手掛けるヤマトモビリティ&Ⅿfg.(旧ヤマト・インダストリー、埼玉県川越市)の両社と協業し、EV(電気自動車)に改造した中古1.5tトラックの試行走行を11月16日にグループのSBS自動車学校が千葉県市原市で構えている姉崎教習所で実施したと発表した。
(プレスリリースより引用)
SBSグループは車両排出CO2削減強化を重点課題の1つに掲げ、2030年までに中・小型車両を中心に、1000台程度の車両のEV化を進めていく計画を立てている。
今後、EV車両の保有比率を拡大するに際し、長期間使用後の中古トラックを有効活用し投資負担を軽減する観点から、グループのSBSゼンツウがが所有し、長期間使用されたディーゼルトラックをEV化している。
IAT、ヤマトモビリティ&Ⅿfg.の両社とは今年3月以降、中古のいすゞ自動車製「エルフ」2tを使用して検証を続けている。さらに三菱ふそうトラック・バス製のキャンター1.5tを使用した検証を開始した。量産を前提とした小型ディーゼルトラックのEV改造としては、国内初の取り組みという。
ディーゼルエンジンをバッテリーとモーターにシフトし、EVとして走行することで、CO2を削減し、中古車の再利用を実現できると想定している。1充電当たりの走行距離など、新車EVトラックと比較して遜色ない性能を維持しているという。
当日は、教習所内コースを周回しながら走行性能や安全性を検証した。今後は量産予定車を用いて型式認証を取得し、公道で貨物積載状態でのモニター走行をする予定。
(藤原秀行)