投資第2号案件、ドライバー不足対策などにつながるアイデア模索へ
運転代行配車アプリサービス「AIRCLE(エアクル)」と運転請負サービス「AIRCLE ONE(エアクルワン)」を展開するAlpaca.Lab(アルパカラボ、沖縄県中城村)は11月28日、MIXIやサカイ引越センター、ベクトルほか既存5社を引き受け先とした第三者割当増資により、約3億円の資金調達を実施したと発表した。
累計調達額は約8億円に達した。サカイ引越センターなど各社の具体的な出資額の内訳は開示していない。
サカイ引越センターはAlpaca.Labと連携し、引っ越し業務の効率化やドライバー人員不足対策につながるアイデアを模索。繁忙期における引っつしドライバーへのサポートや物流機能の活用、認知拡大に向けた飲食店や関連施設への広告展開に協力し、地域社会での価値提供を強化する考え。
運転代行は飲酒後の安全な帰宅手段として需要が高く、特に地方都市を中心に利用されているが、現行のサービスは電話や無線による非効率な配車が主流で、長い待ち時間が利用者とドライバーの負担となり、慢性的なドライバー不足を招く要因の一つとなっていた。
Alpaca.Labは課題解決のため、運転代行配車アプリ「エアクル」を開発。効率的なアルゴリズムと運用により、配車確定までの時間を平均30秒、到着時間を7分に短縮し、大幅な時間削減を実現している。
24年には「エアクルワン」の提供を開始。運転代行事業者が不足する地域に一般企業が参入できる道を開いた。ドライバー不足の解消に貢献するとともに、市場の健全化を見据え、ドライバーの人材研修・育成を通じて、安全性と安心感の向上を後押しする。
(Alpaca.Lab提供)
調達した資金はエアクルの地域展開とエアクルワンのサービス拡大に向け、保険や新機能を備えたドライバー提供サービスの拡充に投じる予定。
ドライバー不足に悩む企業、運転代行業者、飲食店、法人への営業を強化するとともに、マーケティング事業を推進し、運転代行の需要喚起を目指す。独自AIによる需要予測を導入し、効率的な配車とサービスエリアの最適化を図る。
(藤原秀行)