富洋海運グループの兵機海運TOB終了、保有比率は2%超に上昇も目標の2割近くには届かず

富洋海運グループの兵機海運TOB終了、保有比率は2%超に上昇も目標の2割近くには届かず

取締役会の反対や大和工業グループの提携協議開始表明が影響か

富洋海運グループの堂島汽船は12月6日、兵機海運へのTOB(株式公開買い付け)の結果を公表した。

TOBは10月18日から12月5日まで実施。堂島汽船が関東財務局に提出した公開買い付け報告書によると、
期間中に1万4584株の応募があり、全て買い付けた場合、富洋海運グループの兵機海運株式保有比率(議決権ベース)は2.41%に上昇する。

富洋海運は兵機海運と資本・業務提携の交渉を進めるため、TOBで20%近くまで株式を買い進めたいとの意向を表明していたが、目標には大きく及ばなかった。富洋海運は応募のあった株式は全て取得する見通し。

兵機海運は富洋海運グループが事前に通知せずTOBを始めたことなどから、取締役会としてTOBに反対する意向を表明。並行して、大和工業グループが兵機海運と資本・業務提携の協議を開始する意向を開示している。こうしたことが、兵機海運の株主の判断に影響したとみられる。

(藤原秀行)

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