兵機海運、大和工業グループと資本・業務提携で覚書締結

兵機海運、大和工業グループと資本・業務提携で覚書締結

今後交渉継続、富洋海運グループに対抗狙いも

兵機海運は12月17日、鉄鋼製品の製造・販売などを手掛ける大和工業グループと資本・業務提携に関する覚書を締結すると発表した。

覚書は提携について、物流機能の安定化・効率化や海上輸送強化、構内作業と荷役業務の効率的な委託運営、船員確保と関連業務の安定化の4点について、協力を強化することが狙いと明示。双方は今後も協議を継続することを確認している。

大和工業グループは、事業を統括する大和工業(兵庫県姫路市)と、鉄鋼製品や重工加工品の製造・販売を担うヤマトスチール(同)。以前から兵機海運と取引関係があり、大和工業グループは今年9月末時点で兵機海運の発行済み株式の0.84%を所有している。

兵機海運をめぐっては、外航海運事業を手掛ける富洋海運グループがTOB(株式公開買い付け)を実施。やはり資本・業務提携交渉を進めるため20%近くまで買い進めたい考えだったが、2%程度までしか募集がなかったため、その後は市場で株式を買い増しており、12月9日現在で7.36%に達した。

兵機海運は富洋海運グループによるTOBにも反対しており、大和工業グループとの提携交渉は富洋海運グループに対抗する狙いがある。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事