川崎汽船、運航船に自社国内初のバイオ燃料供給

川崎汽船、運航船に自社国内初のバイオ燃料供給

横浜大黒ターミナルで、航海時にCO2を190t削減見込む

川崎汽船は12月19日、グループ自営の完成車ターミナル「横浜港大黒C-4ターミナル」(横浜市)で12月9日、同社運航の自動車専用船「VIKING OCEAN」(バイキングオーシャン)に、舶用バイオ燃料を供給したと発表した。

同社が日本国内で運航船にバイオ燃料を供給したのは初めて。

バイオ燃料は環境負荷低減が可能な代替燃料で、船舶の既存ディーゼルエンジンの仕様を変えずに使用できるのが特徴。

バイオ燃料に含まれるFAME(脂肪酸メチルエステル)は、従来の化石燃料と比較して、ライフサイクル全体(原料の栽培から最終的な燃料利用まで)で約84%のCO2削減効果が見込まれる。

今回、FAME24%を低硫黄燃料油(VLSFO)に混合した「B24」を使用することで、「VIKING OCEAN」の航海時に約190tのCO2削減効果が期待できるという。

今回のバイオ燃料は食料や飼料と競合する原料の使用を避けたバイオマスなどの再生可能な有機資源を原料に用いている。

川崎汽船は環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050~青い海を明日へつなぐ~」で、国際海事機関(IMO)が定める2030年目標の「CO2排出効率を08年比40%改善」を上回る「同50%改善」を目指し、さらに2050年の目標として温室効果ガス排出ネットゼロも掲げている。

実現に向け、今後も環境負荷低減が可能な代替燃料を積極的に導入する構え。


供給の様子(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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