登山口と山小屋結び、食品など配達
長野県白馬村は2019年中にも、ドローン(小型無人機)を活用した食品などの配送を始める方針だ。
現在は北アルプスの白馬岳にある山小屋へ民間のヘリコプターで燃料や食材などの物資を届けているが、コストの面で頻繁には飛ばせないといった制約があるため、ドローンが一部を補うことで山小屋の生活環境充実を図りたい考え。
実際の運行は山小屋の運営事業者やドローン関連企業などが参加している地元の組織「白馬村山岳ドローン物流実用化協議会」が担う。村は6月12日開会の村議会定例会に提出した19年度の一般会計補正予算案に関連費用を盛り込んだ。予算が承認されれば国の交付金も生かしながら、安定飛行を後押ししていく構え。
協議会が昨年10月、国の指定を受けてドローン配送の実証実験を展開、一定の成果を挙げたため、実用化に踏み出す。ドローンは登山口付近と村営の白馬岳頂上宿舎や民営の白馬山荘を結ぶ方向で調整している。
村などは物流と併せて、ドローンを遭難者捜索や登山道の管理、有害鳥獣の監視などにも使えないか可能性を探りたい意向だ。
(藤原秀行)