鹿島、東京・南六郷で初の都市型物流施設が竣工

鹿島、東京・南六郷で初の都市型物流施設が竣工

倉庫面積6000坪、羽田空港や東京港に近接

鹿島は2月14日、東京都大田区南六郷で開発を進めてきた物流施設「(仮称)鹿島南六郷物流センター」が1月31日に竣工したと発表した。施設名称は「KALOC(カロック)南六郷」に決めた。

「KALOC南六郷」は地上4階建て、倉庫面積約6000坪のボックス型倉庫。最大2テナントが入居可能な設計を採用している。

 
 

都心部および神奈川方面にアクセス良好で、太陽光パネル設置など環境負荷軽減に配慮していることから、同社は「都市型物流施設」と称している。

昨年10月に完成した「KALOC富谷」(宮城県富谷市)と併せて、同社が同時期に開発から設計・施工までを一貫して行った国内初の物流施設開発事業となった。


「KALOC南六郷」外観

「KALOC南六郷」は第一京浜(国道15号線)に近接し、首都高速1号羽田線の羽田ICから3.6km。羽田空港や東京港といった物流関連インフラに至近。

倉庫内は梁下有効高さ5.5m、床荷重1.5t/㎡と標準的なスペックを確保。建物北側のトラックバースのほかに小・中型トラック用の補助バースを設け、荷物や配送車両の種類に応じた、より効率的な配送作業を可能にしている。

荷物用エレベーター4基と垂直搬送機3基を配置し、倉庫内の効率的な物流オペレーションを後押しする。

 
 

入居テナントへのBCP支援として、連続72時間給電可能な非常用発電設備を備えているほか、受水槽を屋上に設置し、断水時でも水回り設備を使い続けられるようにしている。

近くを流れる多摩川が万が一氾濫した場合を考慮し、1階の倉庫床を東京湾の平均海面から約4mの高さに設定。荷物が浸水する可能性を低減できるよう努めている。

屋上に太陽光発電設備を設置し、施設館内に電力を提供するほか、LED照明や高性能Low-E複層ガラスの採用、躯体の一部に低炭素型コンクリートの「ECMコンクリート」を活用。

北側と西側の道路沿いに整備した歩行者通路に沿って植栽を多く整備することで、周辺地域と調和する心地よい空間となることを目指している。

年間の一次エネルギー消費量を実質的にゼロとするBELS認証の『ZEB』、CASBEE建築認証の最高位『Sランク』をそれぞれ取得。国土交通省が2024年11月に施行した新認定制度「脱炭素都市再生整備事業計画認定」を第一号案件として取得した。

施設概要
事業主体 : 鹿島建設株式会社 開発事業本部
名称 : KALOC南六郷
所在地 : 東京都大田区南六郷3-12-2
用途 : マルチテナント型物流倉庫
敷地面積 : 10,689.35㎡(約3,233.52坪)
延床面積 : 22,718.77㎡(約6,872.42坪)
構造・規模 : 地上4階建て、柱RC梁S造
設計 : 鹿島建設株式会社 建築設計本部
施工 : 鹿島建設株式会社 東京建築支店
竣工 : 2025年1月

 
 

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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