離着陸のポート整備などに充当へ
「空飛ぶクルマ」の技術開発などを手掛けるAirX(東京都千代田区麹町)は3月5日、西武ホールディングス系で投資事業などを担っているブルーインキュベーションや商船三井グループのダイビルなど11社を引き受け先とした第三者割当増資により、シリーズBラウンドで合計12.5億円の資金調達を実施したと発表した。
累計で約15億円に達した。
AirXは空飛ぶクルマの就航を見据え、国内で安全にサービスを提供できる体制を構築し、ヘリコプターやビジネスジェットなどのエアモビリティを活用した予約プラットフォーム「AIROS Skyview(エアロススカイビュー)」を通じて、空の旅客サービス(移動・遊覧)を提供している。
関東・関西を中心に全国11ポートで展開し、累計で2万5000組以上が利用している。
空飛ぶクルマのeVTOL(電動離着陸機)に関しては、「空の移動革命に向けた官民協議会」に2018年の創設当初から参画。機体メーカーのEHangやEVEと連携を開始し、23年には無操縦者航空機(パイロットが搭乗しない航空機)の離島間飛行に国内で初めて成功した。
現在は全国17の自治体と連携し、27年にエアシェアリングサービスの運航を開始する予定。
調達した資金は、空限定の旅行商品の開発や、都市部・ベッドタウン・観光地での離着陸用ポート整備、機体の整備・格納に関する大規模投資に充てる予定。
■シリーズBの引き受け先(五十音順)
・ANRI
・三和興業ホールディングス
・ダイビル
・ニッセイ・キャピタル
・東日本高速道路(NEXCO東日本)
・ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス
・ブルーインキュベーション(西武ホールディングス子会社)
・ペガサス・テック・ベンチャーズ(ジャパネットホールディングスのCVCファンド)
・ペガサス・テック・ベンチャーズ (ALHDのCVCファンド)
・マイクロアドベンチャーズ(マイクロアド子会社)
・Macbee eight(Macbee Planet子会社)
eVTOLのイメージ写真(ダイビル提供)
(藤原秀行)