日本初の輸入実現を視野
商船三井とIHI、北海道電力、三菱ガス化学、みずほ銀行、東京センチュリーの6社は3月25日、IHIがインドで開発している、再生可能エネルギーで生み出す「グリーンアンモニア」製造プロジェクトへの出資を検討することをうたった覚書を締結したと発表した。
プロジェクトはインドの大手再生可能エネルギー事業者ACME（アクメ）グループが同国東部オディシャ州でグリーンアンモニア設備を2030年までに新設し、年間約40万tのグリーンアンモニアを製造することを想定。
作り出したグリーンアンモニアは安全かつ安定的に日本へ輸送し、日本国内の発電事業者や化学メーカーなどの需要家へ供給することを計画している。
アンモニアは、肥料原料や化学品原料として利用できる上、燃焼時にCO2を排出しないことから、脱炭素を担える次世代のクリーンエネルギーとして期待が高まっている。発電プラントや船舶における燃料利用など多様な分野で活用できる可能性を有しており、今後需要がさらに拡大する見通しとなっているのに対応する。
6社はアンモニア製造の特別目的会社（SPC）の設立と出資参画に向けた具体的な検討を進める。
（藤原秀行）
