28年竣工予定、脱炭素に貢献目指す
日本郵船は4月7日、脱炭素に向けた次世代燃料としてメタノールを使用できる主機および軸発電機を搭載した環境対応VLCC(大型原油タンカー)を出光タンカーに長期傭船する契約を4月4日付で締結したと発表した。
本船の建造を日本シップヤードに発注した。竣工は2028年の予定。
本船は日本郵船が出光タンカー、飯野海運、日本シップヤードと連携してデザインコンセプトの開発を進めてきたマラッカマックス型の次世代環境対応仕様VLCC。
メタノールは重油を使用した場合に比べ、CO2排出量を約15%削減できるのがメリット。また、バイオマスを原料として製造するバイオメタノールや、再生可能エネルギー由来の水素と回収したCO2を利用して生み出す合成メタノール(e-メタノール)といったグリーンメタノールを使えば、海運領域で一層のCO2排出量削減が見込めるという。
日本郵船のVLCCとしては初めてとなる最新鋭のメタノール対応二元燃料主機に加え、大型軸発電機による自家発電能力も備え、エネルギー効率と温室効果ガス抑制で強みを持つ本船を原油輸送に投入、脱炭素のフラッグシップ的存在として活用する。
(日本郵船提供)
本船概要
全長 | 339.5m |
型幅 | 60.0m |
満載喫水 | 21.0m |
満載載貨重量 | 約310,000トン |
燃料 | メタノールおよび重油 |
その他環境対応仕様 | 大型軸発電機搭載 |
建造造船所 | 日本シップヤード株式会社/ジャパン マリンユナイテッド株式会社 |
傭船者 | 出光タンカー株式会社 |
竣工予定 | 2028年 |
(藤原秀行)