日本郵便でまた不祥事発覚、訴状など「特別送達」業務で不正

日本郵便でまた不祥事発覚、訴状など「特別送達」業務で不正

東京・銀座郵便局で配達者名を偽装、法令違反の恐れ

日本郵便は5月9日、東京都中央区銀座の「銀座郵便局」で、郵便法に基づく国家資格「郵便認証司」を持つ職員が裁判所の訴状などを送る「特別送達郵便物」の事務を行う際、不正があったと発表した。

特別送達郵便物は、確実に配達したことを証明するため、専用の報告書に配達担当者が送り先や配達した日時などを記入した上で、郵便認証司の資格を持つ別の職員が確認・署名する必要がある。

 
 

同社によると、銀座郵便局で2024年度に取り扱った特別送達郵便物2659件について、郵便認証司の職員2人が実際には配達も担っていたにも関わらず、報告書の上では別の職員が配達したよう偽装していた。

日本郵便の社内規程は、配達担当者と認証者は別にするよう求めている。不正に関わった職員は2人で、少なくとも4年ほど前から配達担当者の名前を偽って報告書に記入するなどの行為をしていたという。

日本郵便は今回の不正が郵便法などの法令に違反している恐れがあると判断、総務省に報告した。同社は銀座郵便局の特別送達の郵便物自体は適切に届けられていたと釈明しているが、同様の事例が他の郵便局でもないか、全国で詳しく調査する。

(藤原秀行)

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