日本郵船グループが定期傭船し運航へ、CO2最大10%排出削減見込む
ツネイシホールディングスは5月14日、傘下の常石造船が5月13日に常石工場(広島県福山市)で、世界初のメタノール・重油の二元燃料焚き載貨重量6万5700t型ばら積み貨物船TESS66 AEROLINE(TESS66)を引き渡したと発表した。
日本郵船グループのNYKバルク・プロジェクトが神原汽船から定期傭船し、運航する予定。
世界初のメタノール二元燃料ウルトラマックス
TESS66が持つ高い積載性能と優れた燃費性能を維持した上で、メタノールを燃料として使えるようにし、重油と比較して排出量を窒素酸化物(NOx)は最大80%、硫黄酸化物(SOx)は最大99%、二酸化炭素(CO2)は最大10%それぞれ減らせると見込んでいる。
併せて、回収したCO2と再生可能エネルギー由来の水素から合成するなどした「グリーンメタノール」を採用、環境負荷の軽減を徹底する。
さらに、大容量メタノール燃料タンクを船尾甲板上に配置したことで、荷役の安全性と容易さを維持すると同時に積載性能も確保し、貨物艙容量は8万1500㎥、載貨重量も6万5700MTと、TESS66の特長のウルトラマックス最大級の積載性能を引き継いでいる。
燃費性能も、燃費効率の良い主機の採用や風圧抵抗を低減する常石造船独自の技術「AEROLINE」を生かしている。
離岸の様子
大海原へ船出
(藤原秀行)※いずれもツネイシホールディングス提供