年間最大4.2万t見込む、マースクなどが活用予定
三菱HCキャピタルは5月14日、グループで再生可能エネルギーや次世代エネルギーの開発事業を手掛けるデンマークのEuropean Energy(ヨーロピアン・エナジー)が、再エネ由来の電力から製造するグリーン水素と生物由来のCO2(バイオジェニックCO2)を合成して生成するメタノール「e-メタノール」の供給を5月13日に始めたと発表した。
製造プラントは304MWの太陽光発電設備と合計52MWの水電解槽を有し、e-メタノール生産能力は年間最大約4.2万t。三菱HCキャピタルによれば、商業規模で製造する世界初かつ世界最大の事業という。
e-メタノール製造プラント(プレスリリースより引用)
e-メタノールは従来のメタノールに比べ低炭素の合成燃料で、脱炭素化が難しい船舶燃料や化学品・プラスチック原料として使用することが可能。
プラントで製造するe-メタノールはA.P.モラー・マースクの輸送燃料、デンマークの製薬大手ノボ ノルディスクや玩具大手レゴの原料などに用いる予定。
European Energyは欧州を中心に世界25カ国で事業を展開、累計4.5GW以上の再エネの開発実績や65GW以上の開発・建設パイプラインを保有している。
(藤原秀行)