SGHD、台湾の航空フォワーダー大手モリソンの買収を当初想定より前倒しで完了

SGHD、台湾の航空フォワーダー大手モリソンの買収を当初想定より前倒しで完了

全株式取得、グローバル物流成長目指す

SGホールディングスは5月20日、航空フォワーディング事業などを手掛ける台湾の物流大手Morrison Express Worldwide Corporation(モリソン・エクスプレス・ワールドワイド)の買収手続きを同日完了したと発表した。

SGHDのグループ会社を介してモリソンの全株式を取得した。

 
 

買収の方針自体は今年2月に開示済み。その際、SGHDは買収の時期を7月1日付と想定していたが、前倒しした。取得額は当初の開示段階で約1400億円と説明していた。

モリソンは1972年発足。欧米やアジアの広域で拠点を構え、航空貨物輸送を中心に事業を伸ばしており、半導体関連や電子機器などの取り扱いに強みを持つ。グローバルで6000社以上と取引しており、2024年12月期の連結売上高は9億3737万ドル(約1450億円)、営業利益は3517万ドル(約55億円)だった。

SGHDは14年、スリランカの物流大手エクスポランカを買収。24年には低温物流に強みを持つC&Fロジホールディングスを約1230億円で買収する意向を発表するなど、国内外でM&Aに乗り出している。2年連続で1000億円を超える大型買収に踏み切った。

モリソンを傘下に収め、ハイテク産業などの物流需要に対応、海外事業の拡大を図る。エクスポランカ傘下で国際物流を手掛けているEFLグローバルとも連携することを念頭に置いている。

SGHDは新たな中期経営計画で、30年度にグローバル物流の営業収益を約6000億円まで伸ばすとの目標を掲げており、モリソン買収で達成を確実にしていきたい考えだ。

(藤原秀行)

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