アパレルEC大手のZOZOが1棟借り、完成予定は20年9月末
プロロジスは7月5日、茨城県つくば市でアパレルのインターネット通販を手掛けるZOZO向けBTS型物流施設「プロロジスパークつくば2」の起工式を建設地で開催した。
式典にはプロロジスの山田御酒社長、ZOZOフルフィルメント本部の大蔵峰樹執行役員、設計・施工を担当する西松建設の髙瀨伸利社長ら関係者が多数参列。工事の無事・安全と事業の発展を祈願した。
建設予定地は圏央道のつくば中央ICから約8キロメートル。鉄骨造、地上4階建て、延べ床面積は11万1826平方メートルで2020年9月末の完成を見込む。契約はZOZOが全フロアを賃借する1棟借り。庫内オペレーションはZOZOが自社で行う。
ZOZOは12年から千葉県習志野市の「プロロジスパーク習志野4」を1棟借りしているほか、同県内の「プロロジスパーク千葉ニュータウン」「プロロジスパーク習志野3」も利用。つくば市内では同じくBTS型物流施設「プロロジスパークつくば1-A」が稼働中で、今年9月には隣接地に「プロロジスつくば1-B」が完成する予定となっている。
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「プロロジスパークつくば 2」完成予想パース(プロロジスニュースリリースより)
ZOZOがプロロジスの物流施設に入居するのは今件で6棟目。新設する「プロロジスパークつくば2」は前述の同市内2施設から約6kmの地点に位置しており、同社はこの3拠点を一体的に活用して「プロロジスパーク習志野 4」に次ぐフルフィルメント業務の基幹拠点とする構想を掲げている。
北関東方面への配送に加えて常磐道のアクセス優位性を生かした東京都心、仙台方面をはじめとする東西広域および東日本全域をカバー。圏央道の開通により混雑・渋滞の多い都心部を経由せずに効率的で広域対応が図れる戦略物流拠点として機能していく。
1・3・4階に合計90台のトラックバースを設け、ダブルランプウェーにより大型トラックが上層階に直接乗り入れることが可能。将来的な庫内オペレーションの自動化を見据えて、ワンフロアは最大約2万6000平方メートルを確保する。
また環境・省エネ対応として全館をLED照明とする一方、倉庫部分にはプロロジスが開発に携わった高天井用人感センサー付き LED ベースライトを導入。環境負荷の低減と入居テナントの電気使用量削減にも貢献していく。
このほか部分的に壁面緑化を取り入れて温室効果ガスの抑制、さらに周辺で今後開発・集積が見込まれる住宅や商業施設などを中心とした街づくり・地域社会との融和も図る。これら取り組みを通じて環境性能評価認証「CASBEE A」を取得する予定だ。
快適な就労環境の創出に向けては全館で空調完備、カフェテリアや売店の設置、370台以上の駐車場スペースを確保。館内には緊急地震速報や衛星電話、非常用発電機を設置するほか、2階には非常時用の荷物搬出口を設けて顧客の BCP(事業継続計画)をサポートしていく。
(鳥羽俊一)