Mujin、次世代知能ロボット群などで自動車部品手掛ける三五の工場物流を搬送~ピッキングまで完全自動化

Mujin、次世代知能ロボット群などで自動車部品手掛ける三五の工場物流を搬送~ピッキングまで完全自動化

工数の67%削減しコストを初年度1.4億円抑制

Mujinは6月10日、主にトヨタ自動車向けの自動車部品を手掛ける三五(名古屋市)が福田工場(愛知県みよし市)に新設した製品倉庫で、デジタルツイン技術と知能ロボットによる自動化トータルソリューションを提供し、搬送~保管~集荷~ピッキングを完全自動化したと発表した。

三五が昨今注力している自動車ボディ系部品生産の増強をバックアップしながら物流コストの削減を並行して進められたという。導入した設備はティーチレス通い箱デパレタイズロボット2台、AGV(微塵搬送ロボット)18台、各自動化設備を全体制御する倉庫制御システム(WCS)に上る。

 
 


通い箱のハンドリング自動化をティーチレスで叶える知能ロボットとAGV

三五は旧来、完成品をいったん敷地外の倉庫で保管した上で、出荷時に再度工場内へ運搬した後、出荷していた。深刻化する人手/トラックドライバー不足と物流費の高騰を背景に、より効率的な物流システムの採用を検討していた。

Mujinは自動化で、三五の物流コストを初年度に1億4千万円抑制したと説明。荷役作業における工数の67%を削減できたという。また、外部倉庫と工場間のトラック便数を年間2080便減らし、年間の排気ガス排出量11.9tをカット、環境負荷を低減している。

工場内のレイアウトなどをデジタル空間で再現する「デジタルツイン技術」を駆使して現場作業と在庫データを可視化、在庫量の適正化と作り過ぎの抑制につなげられているという。

さらに、集荷/ピッキング作業では、最大約15kgにも達する通い箱のハンドリングを自動化。作業者1人当たり1日約18t分の負担を軽減していると見込む。


Mujinのリアルタイムデジタルツイン技術による現場状況の見える化

 
 


ロボットの目に該当する3Dビジョンシステムによる認識

(藤原秀行)※いずれもMujin提供

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