中国・深圳の貨物ハブ機能拡充し処理能力5割向上、輸送リードタイム短縮も
UPSは7月9日、2019年上半期にアジア太平洋エリアでサービス強化を実施したと発表した。
同エリアを担当する中国・深圳の航空貨物ハブ拠点で、今後3年間の取扱量増加をにらみ、荷物の処理能力を約50%向上させたほか、アジアを発着する2300路線で輸送時間を短縮。リードタイムを大陸間輸送は最大4日、アジア向けは最大2日縮めている。日本でも東京、神奈川、埼玉、愛知の一部地域で輸出入貨物の輸送時間を1日短縮した。
併せて、日中の時間帯までの配達を保証する「UPSワールドワイド・エクスプレス」サービスの対象地域を日本と韓国、香港、シンガポール、オーストラリアで拡大。中国・西安とベトナムの一部地域のユーザーには新たに70キログラム超のパレット積み貨物をギャランティー付きでドア・ツー・ドアで運ぶサービス「UPSワールドワイド・エクスプレス・フレート」の利用を可能とした。
他にも、輸出貨物の集荷締め切り時間を日本、中国、韓国、台湾で最大5時間延長。このうち日本では埼玉県三郷市からの集荷締め切り時間を3時間延ばしている。
UPSジャパンのダリル・テイ社長は「日本で本年継続的に展開してきた強化策は、貿易環境が複雑化する中であってもお客さまに日々より良いサービスを提供するという当社のコミットメントを示したもの。アジアの企業がサプライチェーンを域内のより多くの拠点に分散させる中、輸送時間の改善は、クロスボーダー通関サービスにおけるUPSの80年を超える経験と組み合わせることでさらなる競争力の向上を可能にする」とのコメントを発表した。
(藤原秀行)※写真はUPSプレスリリースより引用