今治造船、ジャパンマリンユナイテッドを子会社化へ

今治造船、ジャパンマリンユナイテッドを子会社化へ

連携強化し中韓両国に対抗

今治造船とJFEホールディングス、IHIの3社は6月26日、JFEとIHIが所有するジャパン マリンユナイテッド(JMU)株式の一部を今治造船に譲渡すると発表した。

今治造船はJMUへの出資比率(議決権ベース)を現在の30%(JFEとIHIがそれぞれ35%)を60%(JFEとIHIがそれぞれ20%)まで引き上げ、子会社化する。具体的な取得額は開示していない。国内外の規制当局からの承認を得るため、手続きの完了には数カ月要する見込み。

 
 

今治造船とJMUは2021年1月、資本・業務提携を締結するとともに共同営業設計会社の日本シップヤード(NSY)を設立。両社の商船事業における国際競争力向上に努めてきた。

今後さらに激化することが見込まれる世界的な市場環境を見据え、今治造船とJMUが連携を強化し、事業基盤を強固にしていきたい考え。

日本の造船業による建造量・受注量は中国や韓国の台頭で世界シェアを大きく落としている。日本の造船業が強みとする技術力も両国の猛追を受けている。今治造船とJMUは今まで以上にお互いの強みを活かし、中国・韓国と伍していくことに加えて、経営的な面でもより迅速で総合的な判断を行い、日本の造船業界の発展を後押ししていくことを目指す。

(藤原秀行)

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