関通、中国・青島の現地企業とも戦略的連携

関通、中国・青島の現地企業とも戦略的連携

上海に続き、日中間国際物流の保管・在庫リスク分散を後押し

関通は9月9日、中国・青島で保税物流事業を展開する青島中創保税物流有限公司と業務委託契約を締結したと発表した。

中国・上海で国家戦略エリア「外高橋保税区」を運営する政府系企業の上海外高橋港総合保税区発展有限公司に続く提携で、日中間の国際物流における在庫拠点の多様化と分散化を目指す。



2社とタッグを組んで「上海港+青島港」の2大港湾で効率的に保管・出荷できる体制を確立し、顧客企業の在庫リスク低減と柔軟な物流戦略を支援する。

先に資本・業務提携を公表したフォワーダーのフレートマンロジックスとも協力して、青島エリアでの実務サポートを強化し、日中間物流の現場対応力と調整力を強化する。

保管・在庫機能を複数拠点化することで、日本側の欠品・在庫過多リスクを軽減できると見込む。

関通は併せて、自社で運営している兵庫県の尼崎倉庫で、新たに保税倉庫の許可を取得したことも公表した。日本国内でも保税貨物の取り扱いが可能となり、輸入貨物の関税・消費税の納付を柔軟にコントロールできる体制を整える。

国内保税倉庫の取得により、中国側(上海・青島)と日本側(尼崎)の保税機能を円滑に連携させ、輸入品をいったん尼崎倉庫に保税状態で保管し、販売時に必要数量のみ課税・通関処理することで在庫回転率を向上させることなどを想定している。

倉庫機能 関通(日本国内保税倉庫)+青島中創(青島保税倉庫)+外高橋発展公司(上海保税倉庫)
輸送機能 島港発の海上輸送に対応、日本各地への輸送を効率化
在庫最適化 顧客ニーズに応じて、上海・青島両拠点を使い分け可能
将来展望 青島経由での日本エンドユーザー直送モデルにも段階的対応予定

(藤原秀行)

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