コールドチェーン物流の需要高まりに対応
商船三井ロジスティクスは9月22日、ベトナム法人のMOL Logistics(Vietnam)(MLGベトナム)がベトナム南部のタイニン省で冷凍倉庫を運営しているToan Phat Logistics(トアン・ファット・ロジスティクス、TPL)に9月19日付で出資したと発表した。
TPLは今年7月、川西倉庫がTPL株式の51%を取得、買収していた。MLGベトナムが残る株式のうち39%を保有している。
MLGベトナムは2005年11月に発足。TPL出資を通じて既存の輸送ネットワークと冷凍倉庫機能を組み合わせた体制を構築し、需要が高まるベトナム国内のコールドチェーン物流に対応する。農産物・水産物を中心とする多様な国際輸送ニーズに応えるとともに、ベトナムの物流インフラ拡充を図る。川西倉庫との連携も視野強化に入れるようだ。
当該の倉庫は農産物の生産が盛んなメコンデルタ地帯に位置し、ベトナム経済の中心を占めるホーチミンや主要空港のタンソンニャット国際空港、ロンアン港などの国際港へのアクセスに強みを持つ立地。
隣接する敷地では、TPL株式を10%保有するToan Phat Irradiation(トアン・ファット・イラディエーション、TPI)が照射滅菌処理(Irradiation)サービスを提供している。輸出前の保管と一体となったサービスを展開できるのが強み。
当該倉庫は延床面積が5462㎡で、最大1万768パレットを格納することが可能。ハラル認証を取得しており、イスラム諸国への輸出でも優位性があるとみている。
(藤原秀行)