物流施設など限られたエリア内の自動運転化に対応図る
高精度3次元地図データ(HDマップ)を扱っているダイナミックマッププラットフォームは10月30日、測量・調査・土木設計を手掛ける日本海測量設計(富山県高岡市)を買収したと発表した。
全株式を取得、完全子会社化した。具体的な取得額は開示していない。
ダイナミックマッププラットフォームは2016年の創業以来、自動運転車両や先進運転支援システム搭載車両向けに、高速道路や一般道のHDマップ作成に注力してきた。現状では空港や港湾、物流施設の敷地内など限られたエリア内で自動運転の導入を図る動きが広がっているのを踏まえ、日本海測量設計を傘下に収め、基礎となるデータ取得に不可欠な測量の能力向上につなげたい考え。
ダイナミックマッププラットフォームは公道の情報収集には、高性能レーダー「LiDAR」やカメラなどを載せた専用車両「MMS」を走らせて測量するのが基本だが、物流施設の敷地内などではオペレーションを止めないよう配慮しながら測量する必要がある。日本海測量設計の協力を得て、ノウハウを蓄積する。
ダイナミックマッププラットフォームは今年4月、三井不動産と自動運転車両の使用による物流センター内の業務効率化に共同で取り組むと発表した。レベル4自動運転(特定条件下での無人運転)トラックが物流センター内でも走行できるようにするため、HDマップを生かして物流自動化に必要な情報を連携させたダイナミックマップを整備する予定。
(藤原秀行)


