米ブラックストーン、日通の大型物流施設取得で調整

米ブラックストーン、日通の大型物流施設取得で調整

東京・江東、1000億円超も

米国の投資ファンド大手ブラックストーングループが、日本通運が東京都江東区新砂に構えている大規模物流施設を取得する方向で調整していることが分かった。

対象は日通の拠点としては最大級の延床面積約15万㎡の「Tokyo C-NX」(地上5階建て)。2017年1月に完成し、羽田空港や東京港に近く利便性が高いことが売りものになっている。3PLサービスなどの拠点として展開し、日通以外にもテナントが入っている。



NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は12月22日、日通が東京都江東区の物流施設をみずほリース子会社で建物リースなどを手掛けるエムエル・エステート(東京都港区虎ノ門)に12月25日付で、建物と土地を合わせて約1000億円で売却すると発表していた。ブラックストーンについては言及していない。

ブラックストーンはエムエル・エステートが物流施設を取得した後、あらためて同社から購入することを想定しているとみられる。実現した場合、取引額は1000億円を超える可能性がある。

ブラックストーンへの売却が実現した場合、当面は日通と現在のテナントが利用を継続する公算が大きい。

不動産・物流関係者の間では、建築費の高騰で物流施設の供給は今後ペースが鈍化するとの見方が強まっている。ブラックストーンとしては、希少性の高い物流施設を取得することで収益を上げられると期待しているとみられる。

(藤原秀行)

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