さび・塗膜除去を効率化、乗組員が快適に過ごせる環境実現
古河電気工業と商船三井ドライバルクは1月30日、商船三井が所有し、商船三井ドライバルクが運航する64型ウルトラマックスばら積み船「Green Winds」(グリーンウィンズ)に、インフラ構造物向けの表面処理ソリューション「インフラレーザ」シリーズの可搬システム(光出力1kW)を搭載し、世界で初めて、航海中の甲板整備でレーザー施工の有効性を検証する実証実験を行ったと発表した。
航海中は各種備品の保守・点検のほか、甲板整備として塗装の塗り直しを含む防錆処理を行う。従来の機械工具によるさびや塗膜の除去作業は騒音・振動・粉塵の発生による衛生面の課題に加え、狭隘部や複雑な形状の部品への対応という作業面の課題を抱えていた。レーザー工法に置き換えることでこうした課題の解決につながると見込まれる。
古河電工は、船舶修繕の作業負担低減などに取り組む商船三井と商船三井ドライバルクの協力を得て、2021年から甲板などの錆・塗膜除去を効率化するため、レーザーを活用したシステムの開発を進めてきた。
実証実験は本船が日本~北米間の太平洋横断航路を往復航海中に、さびや劣化した塗膜の除去作業におけるレーザー施工の有効性を検証。従来の機械工具による作業と比較して騒音・振動・粉塵を大幅に低減できたことで、居住区で休息中の乗組員が快適に過ごせたという。
併せて、乗組員が安全に作業できる環境を維持することが可能と確認した。商船三井と商船三井ドライバルクは乗組員の労働環境向上に寄与する重要な成果と受け止めており、太平洋横断航路の塩害・風雨・揺れ・衝撃といった環境下でも防水性能や腐食耐性を備えたシステムがトラブルや故障をなくして安定稼働させられたとみている。
今後はインフラレーザを複数隻で長期運用し、耐久性の検証を通じて船舶用レーザ施工の仕様を改善していくことを狙う。
実証実験概要
期間:2025年7~11月
対象船:Green Winds
航路:太平洋横断航路(日本~北米間)
内容:航海中の錆や劣化した塗膜の除去等の甲板整備におけるレーザー施工の有効性の検証
役割分担:
・ 商船三井・商船三井ドライバルク:船舶運航および管理者としての開発サポート・フィードバックの提供
・ 古河電工:レーザーシステムと塗膜・錆除去技術の開発




(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用











