武田薬品+三菱倉庫+JR貨物が医療用医薬品の輸送に31ft温度管理機能付きコンテナを国内初導入

武田薬品+三菱倉庫+JR貨物が医療用医薬品の輸送に31ft温度管理機能付きコンテナを国内初導入

モーダルシフト範囲も拡大

武田薬品工業、三菱倉庫、JR貨物の3社は2月5日、医療用医薬品輸送の温室効果ガス排出削減に向け、大型の31ft温度管理機能付きコンテナを医療用医薬品輸送に初めて導入したと発表した。

併せて、輸送の一部をトラックから鉄道へ切り替えるモーダルシフトの範囲を拡大した。



3社は2023年、鉄道による医薬品輸送の取り組みをスタート。12ft温度管理機能付きコンテナを活用してきた。今後さらに輸送量を拡大させる上で、より大型の31ft温度管理機能付きコンテナの導入が効率的と想定している。


25年12月から武田薬品の医薬品輸送で使用している31ft専用鉄道コンテナ(温度管理機能付き)(プレスリリースより引用)

31ft温度管理機能付きコンテナは、内容積が10tトラックとほぼ同じのため、輸送単位・荷役作業を変更することなくモーダルシフトを実現できるのが強み。農産品、工業製品、積み合わせ貨物などで導入実績がある。

3社は31ft温度管理機能付きコンテナが活用可能な輸送ルートと同コンテナ内の温度状況の検証を重ね、医薬品の適正流通に関するGDPガイドラインに準拠した輸送が実施可能と判断した。

武田薬品は国内の医薬品鉄道幹線輸送に関し、2023年に東北エリアで実施したのを手始めに、24年12月から25年7月にかけて九州・四国・北陸・上越エリアに広げてきた。

31ftコンテナの導入により、25年12月に九州エリア、26年1月に東北エリアで、鉄道輸送の対象を拡大。鉄道切替計画対象エリアの約6割(輸送重量比)で、鉄道輸送への切り替えが進んだ。



幹線輸送分をトラックから鉄道に切り替え、その前後の輸送のみをトラック輸送とすることで、当該輸送における温室効果ガス排出量が現行比で約58%減になるとみている。

鉄道とトラックの2種類の幹線輸送手段を確立したことで、災害などでどちらか一方の輸送手段に支障が生じた場合でも高品質な医薬品を安定的に輸送し続けることが可能になると見込んでいる。

長距離トラック輸送の軽減により「物流2024年問題」にも対応できると期待している。

今回の輸送については、22年1月に運用を開始した、三菱倉庫が開発したデータプラットフォーム「ML Chain」を用いた医薬品の流通過程における温度・位置情報の可視化に続き、同プラットフォームのスマートコントラクト機能を活用し、三菱倉庫が起用する運送などの外部委託業者の必要な許認可の取得状況や監査記録などを、荷主の武田薬品が確認できる体制を確立したという。

(藤原秀行)

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