大和ハウス工業、千葉・流山で開発の物流施設は計4棟に

大和ハウス工業、千葉・流山で開発の物流施設は計4棟に

国内案件はコールドチェーンや中継輸送対応に意欲

大和ハウス工業は、千葉県流山市で先進的な機能を有する物流施設を現時点で計4棟開発する方針だ。高速道を通じて都心や首都圏各地などへのアクセスに優れ、人口が増加していることから労働力確保にも優位性があると判断。雇用などを通じて地域社会活性化にも貢献していくことを目指す。

同市では2018年3月、第一弾として「DPL流山Ⅰ」が完成した。延べ床面積は約14万1300平方メートル。100%入居で稼働し、幸先の良いスタートとなった。

今年4月には「DPL流山ⅠA」(約12万2100平方メートル)の工事をスタートしており、完成は20年9月の予定。続いて約32万8800平方メートルの「DPL流山Ⅱ」が21年10月、約10万5600平方メートルの「DPL流山ⅠB」が22年1月にそれぞれ工事完了する計画だ。

4棟を合計すると約70万平方メートルに達する見込み。同社にとって流山市は過去最大規模の“物流タウン”となる。


「DPL流山ⅠA」の完成イメージ(大和ハウス工業提供)

ただ、ライバルの日本GLPが同じく物流施設開発を積極的に推進、計8棟を開発する方針を打ち出していることもあり、同市内で開発用地をこれ以上確保するのは当面厳しい見通しだ。そのため、大和ハウスは周辺エリアで物流施設を開発して流山の物流施設群と機能的に連携させることも視野に入れているようだ。

マルチ型が床面積で4割程度まで拡大へ

同社は従来開発の軸としてきたBTS型に加え、eコマースの需要が旺盛なことなどから、マルチテナント型への対応を強化している。19年度以降に着工を確定させた開発プロジェクトは27棟、総延べ床面積は200万平方メートルを超える。これまではBTS型とマルチ型の割合が延べ床面積ベースで7対3程度だったが、19年度末にはマルチ型の比重が40%程度まで高まってくる見込みだ。

同社で物流施設開発を担う井上一樹Dプロジェクト推進室長は「BTS型はお客さまのニーズを踏まえて細かく作り込むのが特徴だが、すぐに倉庫スペースが欲しいというお客さまの声も多い。マルチ型を地方も含めて整備していくことで、そうしたニーズへ臨機応変に対応していけるようにしたい」と語る。

マルチ型では近年需要が高まっている冷凍・冷蔵対応にも注力する構えだ。手塚公英Dプロジェクト推進グループ長は「どのマルチ型施設も1階は冷蔵対応ができる仕組みを考えている。国内だけでなくグローバル規模でコールドチェーンのニーズが広がっている」と指摘。冷凍・冷蔵倉庫に関しては設定する温度帯などでテナント企業ごとに要望が細かく異なってくるだけに、同社としてもユーザーの希望を踏まえて対応していこうとしている。

他には、トラックドライバーの拘束時間に関する規制強化の流れを受けて、長距離輸送は途中でドライバーが交代する「中継輸送」を導入する動きが物流業界で広がっているのに物流施設でも対応していくことを検討している。既に埼玉県坂戸市で中継輸送に配慮した機能を持つ物流施設を開発した実績がある。

同社Dプロジェクト推進室の菅野寿威課長は「場所は限定的にはなるが、ニーズは確実に存在するので、どういったことができるのかを考えていきたい」と力説している。

(藤原秀行)

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