トラックドライバーの2割が睡眠不足や疲労原因で事故の危険に直面

トラックドライバーの2割が睡眠不足や疲労原因で事故の危険に直面

アデコ調査で判明、悩みは「給与の低さ」がダントツトップ

人材紹介サービス大手のアデコは10月16日、全国のトラックドライバー400人を対象とした働き方に関する意識調査結果を公表した。

ドライバーの約2割が睡眠不足や疲労が原因で事故を起こしたり、起こしそうになったりしたことがあると回答。全体の約6割は稼働日の平均睡眠時間が6時間未満にとどまり、悩みとして挙がったのはダントツで「給与の低さ」がトップとなるなど、厳しい労働環境があらためて明らかになった。

調査は今年9月、長距離ドライバー200人、短距離ドライバー200人(いずれも勤務歴1年以上)を対象にインターネットを通じて実施した。年齢層は40歳代が43・5%、50歳代が41・5%、30歳代が8・8%、60歳代が6・3%で、20歳代はいなかった。男女比は男性97・0%、女性3・0%。

4時間以上連続運転、「月5回以上」が2割強

1日当たりの平均的な拘束時間は60・0%が「8時間~13時間未満」で最も多く、次いで「13時間~16時間未満」が26・3%、「16時間以上」は9・0%あった。「8時間未満」はわずか4・8%だった。

1日の拘束時間が15時間を超える回数については「ない」が49・0%で最多だったが、「1回」が17・0%、「2回」が13・3%、「3回以上」が20・8%に上った。

また、1カ月当たり1回の連続運転時間が4時間を超える回数を尋ねたところ、「ない」が60・5%でトップだが、「1回」が4・0%、「2~4回」が11・5%、「5回以上」は24・0%に達した。いずれの項目でも、厚生労働省の改善基準告示で打ち出している規制に抵触するドライバーが依然一定割合で存在することを示唆している。


1日の拘束が15時間を超える割合※クリックで拡大

稼働日の平均的な睡眠時間は、「4時間~6時間未満」が最多で50・5%、「6時間~8時間未満」が38・8%、「4時間未満」が6・5%、「8時間以上」は4・3%だった。6時間未満が全体の5割強を占めた。

「体を休める時間を充分に取れていると思うか」との問いには、「取れている」が16・8%、「どちらかといえば取れている」が39・3%。一方、「どちらかといえば取れていない」が26・2%、「取れていない」が17・8%となり、取れていないと感じているドライバーが合計で44・0%に上った。

この取れていないと感じているドライバー176人に対し「睡眠不足や疲労が原因で事故を起こしたこと、もしくは起こしそうになったことがあるか」と聞いた結果、「ある」が47・7%で、「ない」の40・3%を上回った。「わからない・覚えていない」は11・9%だった。

有給休暇取得は「5日未満」がほぼ半数

年間の有給取得数は、「5日未満」が49・8%で首位。「5日~10日未満」は23・0%、「10日~15日未満」は11・8%、「15日以上」が15・5%となった。今年4月から全ての使用者に対し年5日の年次有給休暇の確実な取得が義務付けられているが、現状では達成がかなり厳しいことをうかがわせた。

ドライバーとして働く中での悩みについては(複数回答可)、「給与が低い」が圧倒的に多く61・3%で、「有給休暇が取りにくい」(39・5%)、「拘束時間が長い」(38・0%)、「肉体的な負荷が大きい」(34・3%)、「充分な休息(睡眠や仕事中の休憩)を取りにくい」(33・8%)、「休日が少ない」(30・0%)などと続いた。

ドライバー個人としての年収は「400万~500万円未満」が26・8%でトップ。「300万~400万円未満」が24・3%、「500万~700万円未満」が21・3%、「200万~300万円未満」が13・0%などとなっている。


ドライバーの悩み※クリックで拡大(いずれもアデコ資料より引用)

(藤原秀行)

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