倉庫マッチングのsoucoが10月末めど開始に向け準備、第1弾は「オンデマンドウエアハウジング」
倉庫の空きスペースと保管を希望する荷物のマッチングを手掛けるsouco(東京)は10月末をめどに、日本を含む世界で物流関連分野の変革に挑戦している主要スタートアップ企業に焦点を当て、カテゴリー別に各企業の活動内容を取りまとめた特別リポートの提供を開始する方向で準備を進めている。
同社ウェブサイトで自由にダウンロードできるようにする予定。第1弾は必要な時に商品保管スペースを提供する従量課金制の倉庫サービス「オンデマンドウエアハウジング」となる見通しだ。
soucoはリポート公表の狙いについて「急成長の分野を概観し、どのように活用していくかを知るお手伝いをさせていただきたい。ロジスティクス戦略をご検討の皆さまやオペレーションの効率化をご検討の皆さまの参考として広くご利用いただけることを願っている」と強調。同社自身も国内で倉庫シェアリングのサービス拡大に努めているだけに、情報を発信していくことで、より物流スタートアップ業界を盛り上げていきたい考えだ。
資金調達の現況や具体的なサービス活用例も紹介
soucoは今秋、国内外の物流関連分野におけるスタートアップ企業500社を網羅した特製資料「カオスマップ」を公開。ドローン(無人飛行機)やAGV(無人搬送機)、ブロックチェーンや自動運転などの先端技術、日々の物流を支えるトラック輸送に至るまで25の多様なカテゴリーごとに企業を分類し、一目でそれぞれのカテゴリーにどのような企業が存在しているのかといったおおよその状況がつかめるようにしている。
今回新たに作成を始めるリポートは、カオスマップで取り上げた企業を念頭に置き、各カテゴリーでスタートアップ企業が誕生した背景と主要企業の概要、各企業の活動内容、将来見込まれる市場規模、資金調達の現況、サービスの活用例などを紹介することを想定している。
第1回として登場するオンデマンドウエアハウジングのリポートは、過去6年間で欧米やアジアの10カ国で15以上のスタートアップ企業とサービスのプラットフォームが誕生したことや、ベンチャーキャピタルがこの分野へ積極的に投資し、スタートアップ企業の資金調達額も急速に増えていることなどに言及する見込みだ。リポートの基となっている国内外のメディア記事など出典も明記する。
リポートは1回だけで終わりではなく、他のカテゴリーについて、順次発表していくことを目指している。物流スタートアップ企業を活性化していくツールとして、カオスマップと同様に注目を集めそうだ。
(藤原秀行)