大都市圏に加え地方都市でも模索
佐川グローバルロジスティクス(SGL)の林弘志取締役は11月28日、埼玉県蓮田市の蓮田営業所で行ったEC事業者向けの新施設「ECプラットフォームセンター」説明会で記者会見し、物流センターへのロボット導入を積極的に進めていく姿勢を示した。
新施設はEC事業者がギークプラス製の物流ロボットなどを共有、希望する時に希望するだけ利用できるようにし、設備投資負担を抑えながら在庫管理や出荷の業務を効率化できる体制を提供するのが狙い。
林氏は「ロボットを物流センターに入れるメリットは、これから誰でも優しく働いていただけるようになること。物流現場に求められるニーズもより細かくなってくるので、その1つの回答がこういう(ECプラットフォームセンターのような)在り方だと思う」との考えを表明。大都市圏だけでなく、地方都市でもロボット化を模索し、物流コスト削減や省人化といった形で顧客に還元していくことに意欲を見せた。
また、1つの物流施設全体をECプラットフォームセンターとして活用する形態も模索していく姿勢をのぞかせた。同センターに関しては「化粧品や文具、パーツや工具などが可能とみている」と指摘、多様なEC事業者に提供したいと強調した。
会見に同席したSGL物流ソリューション部の堀尾大樹ロジスティクスエンジニアリング課長は「(センターは)拡張することが容易にできる仕組みとなっており、スタートアップ企業の方々にも気軽に使っていただけるような設計でやっている」と解説。利用する企業が成長して商品取扱量が拡大すれば別途、専用センターを紹介するなど、顧客の事業規模やニーズに応じて柔軟に対応していけるとアピールした。
会見に出席した林取締役(左)と堀尾課長
(藤原秀行)