全国230社が出展、アシストスーツやAGVなど多様なソリューション集結
物流に関する西日本最大級の展示会「第1回関西物流展」が11月27~29日の3日間、大阪市のインテックス大阪で開かれた。
物流事業者やマテハン設備メーカーなど全国の230社が出展。物流業界を見舞う深刻な人手不足に対抗するため、生産性向上や省人化を実現する多種多様なソリューションが軒を連ねた。期間中に延べ2万人を超える来場者を集めた。
出展者のうち、クボタは約20キログラムのコンテナを楽に持ち上げたり降ろしたりできる「パワーアシストスーツ WIN-1」を公開。ワイヤーが荷物を吊り上げるため、腕に負荷がかからないのが強みとしており、デモンストレーションも実施した。
ユーピーアール(upr)も同社が注力しているアシストスーツを展示。無動力タイプから動力タイプまでさまざまな商品群が並べられ、来場者の関心を呼んでいた。
カメラなしドラレコやIoTコンベヤーも登場
クイックトロン・ジャパンは最新型のAGV(自動搬送車)「朱雀M40」を公表。寺岡精工は業界で初めて厚さ5ミリメートルの貨物の採寸が可能な自動採寸軽量スケールをお披露目した。データ・テックはカメラがなくてもドライバーの運転が分かる新型のドライブレコーダーを提供。
CBcloudも軽貨物を運べるトラックドライバーを平均56秒で見つけられる国内最大級のマッチングプラットフォームをアピール。タナックスは梱包対象物の3辺サイズにぴったり合わせた段ボールを自動で製造できるシステム「Just fit BOX (ジャストフィットボックス)」をPRした。
このほか、モーダルシフトの候補として注目度が高まっているJR貨物と全国通運連盟は共同で精巧なNゲージのジオラマで貨物輸送を再現するなど、鉄道コンテナ輸送の強みを積極的に告知。倉庫のマッチングサービスを手掛けるsoucoは、専用ウェブサイトのデザインを大幅に改良するなど、より使い勝手を向上させたことを発表した。
伊東電機は、工場や物流施設での活用を想定しているIoT(モノのインターネット)コンベヤー「id-PAC」など最新の製品を積極的に売り込んでいた。パスコはナビタイムシステムとも協力し、先進的な車両管理サービスを展示。物流施設デベロッパーではプロロジスや大和ハウス工業、三菱地所、住友商事、グッドマンジャパン、シーアールイー(CRE)がしのぎを削っていた。
第2回は2020年10月28~30日に同じインテック大阪で開催する予定。
JR貨物と全国通運連盟が出展した精巧なNゲージの貨物輸送ジオラマ