大和ハウス工業が国内初、19年から物流施設など海外不動産対象の私募リートを本格運用

大和ハウス工業が国内初、19年から物流施設など海外不動産対象の私募リートを本格運用

資産全体の30%上限、投資資金の早期回収図る

大和ハウス工業は2019年、新たな私募リート「大和ハウスグローバルリート投資法人」を立ち上げ、9月に運用を本格的に開始した。賃貸住宅などの海外不動産を投資対象に含め、同社グループが米国やアジアで開発・取得した物件をポートフォリオに組み入れる方針を打ち出している。物流施設も優良案件を積極的にカバーしていく構えだ。

資産規模は約360億円で、大和ハウス不動産投資顧問が資産運用を担当している。海外不動産を投資対象の一角に据えている国内の私募リートは初めて。大和ハウスは19~21年度に海外の不動産開発へ1500億円を投じる計画を打ち出しており、グローバルリートで投資を早期に回収、開発を着実に続けていきたい考えだ。国内の機関投資家らがグローバルリートに資金を拠出したもようだ。

 
 

昨年9月には大和ハウスが米イリノイ州シカゴで開発した賃貸住宅の一部をグローバルリートに売却した。グローバルリートが抱える資産のうち、海外は全体の30%を上限に設定し、残りは日本国内の不動産をターゲットとしている。大和ハウスは既に物流施設や商業施設を投資対象とするJリートの大和ハウスリート投資法人への物件供給スポンサーを務めており、グローバルリートは同投資法人を補完する立ち位置となる。

(藤原秀行)

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