【新型ウイルス】物流業界も展示会やイベントの中止・延期など影響広がる

【新型ウイルス】物流業界も展示会やイベントの中止・延期など影響広がる

在宅勤務推奨の動きも

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が続く中、物流業界も大型展示会やイベントが相次ぎ中止・延期されるなど、影響が広がっている。

3月11~13日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催予定だった国内最大級の海事展示会「SeaJapan2020」は見送りが決まった。2年に一度の開催で今回は過去最大級の規模となる見込みだった。運営事務局を務めるUBMジャパンは関係する業界団体から開催延期要請を受けたのを踏まえ「予定していた日程での開催は不可能と判断した。今後の計画は概案が決定次第、あらためてご案内させていただく」と説明している。

日本アクセスは2月28日に神戸市で予定していた、協力運送会社で構成する「アクセスロジスティクス会」の総会と懇親会の中止を決定。飲料・食品メーカー系物流子会社で構成する「物流技術研究会」は同29日に開く予定だった物流現場の改善事例報告会を東京オリンピック・パラリンピック開催後まで延期することを決めた。

ラサール不動産投資顧問も3月3日に東京都内で開く予定だった「不動産投資戦略2020」の記者説明会を中止し、プレスリリースによる発表に切り替えた。プロロジスは2月27~28日に千葉県印西市で開催を準備してきた「プロロジスパーク千葉ニュータウン」の内覧会を延期する方針を公表。シーアールイー(CRE)は定期的に行っている物流事業者や荷主企業の担当者向け物流フォーラムを3月19日の分は延期することを発表した。

併せて、在宅勤務などの動きも出ている。ある物流業界関係企業は原則として満員電車での通勤を避け、自宅で勤務するよう従業員に通知が出た。別の企業は家族に高齢者がいる人などは在宅勤務するよう推奨されているという。ある物流業界関係者は「この状況下で大型展示会や内覧会を開く場合、レセプションは取りやめるなどの配慮が必要だ」と説明している。

(藤原秀行)

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