厚労省表明、当初目標は「5月中」
厚生労働省の吉田学医政局長は5月28日、参議院の厚生労働委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が国内全世帯に向けて1住所当たり布製マスク2枚を配布するとした対策に関し、配布を終えるのが当初目標の5月中から6月中旬にずれ込むとの見通しを示した。
国民民主党の田村麻美氏への答弁。一部で不良品が見つかり、検品を強化したことなどが響いたという。吉田局長は現状で約3200万枚の配布を終えたことを明らかにした。
厚労省のホームページによれば、47都道府県のうち、既に着手した東京や神奈川、大阪、京都、兵庫など13都府県に加え、残る34県で5月23日から配布を順次スタート。マスクは日本郵便の全住所配布システムを通じ、各戸のポストに投函していく計画だ。
5月27日時点で対象の約25%に配布しており、6月3日までに約59%へ達する見込みという。ただ、緊急事態宣言が解除された後で布製マスクを配ることに対しては、効果を疑問視する声が一段と強まりそうだ。
東京都内で配布された布製マスク
(藤原秀行)