船上の排出分を回収に海底に貯蔵、風力を船の推進力補助に活用する構想も
日本経団連は6月8日、CO2排出量をゼロにすることを目指す構想「チャレンジ・ゼロ(チャレンジ ネット・ゼロカーボンイノベーション)」に137の企業・団体が参加を表明したと発表した。
物流業界からは日本郵船、川崎汽船が名乗りを上げている。各社・団体は今後、CO2排出削減につながる新技術の開発や省エネの徹底などを進め、排出量のカットとCO2吸収技術の活動などを包括的に進める「ネットゼロ」の達成を目指す。
各社・団体はさまざまな先進技術を活用して目標達成を図る意向を表明。このうち、日本郵船は船上で発生するCO2を回収、ドライアイスに変えて海底堆積物の中に貯留する国際的なプロジェクトに参加し、海上輸送の「カーボンニュートラル(実質的なCO2排出ゼロ)」を実現する計画に加わっていることを説明。
川崎汽船は自動カイト(たこ)システム「Seawing」を大型ばら積み船に搭載し、風力を推進力の補助に用いたり、LNG(液化天然ガス)を燃料とする自動車専用船を投入したりする構想を発表している。
(藤原秀行)